1991年8月22日、渋谷公会堂。デビューから4年あまり、22歳の森高千里が行なったツアーの未発表映像や音源、写真などが、26年の時を超えて、所属事務所やレコード会社の倉庫から発掘された。
そのツアーは、直前に発売されたリミックスベスト『ザ・森高』を受けてのもの。「ザ・ミーハー」「臭いものにはフタをしろ!」「雨」など選曲はもちろんのこと、衣装を彩るスパンコールの量もMAXで、まさに当時の彼女のベストを表現したステージと言っていい。
なにより印象的なのは、森高が発散する“楽しくてしょうがない!”というオーラだ。汗と一緒に飛び散っているさまが見えるようで、キラキラでド派手な衣装を上回る輝きを感じさせて余りある。
またその輝きは、何よりライブを重視していた森高が、ステージで大きな充実感を抱いていた証。裏を返せば、ファンも同じかそれ以上の喜びを、ライブで得ていたということでもある。
●もりたか・ちさと/歌手。1969年4月11日生まれ、熊本県出身。1987年「NEW SEASON」でデビュー。「17才」「私がオバさんになっても」「渡良瀬橋」ほか代表曲多数。1999年から育児のため活動を制限し、2011年からライブを再開、徐々に活動を広げる。
1991年の未発表ライブ映像を収録した『「ザ・森高ツアー」1991.8.22at渋谷公会堂』は7月26日発売。森高が購入者の名前を書いた直筆サインのプレゼントなど超豪華特典付きの6枚組(ブルーレイ+3UHQCD+2LP)完全初回生産限定BOXは1万9800円。ブルーレイ盤(+2UHQCD)は5940円、DVD盤(+2UHQCD)は4860円。
撮影■木村晴
※週刊ポスト2017年7月21・28日号