東京都議会選挙では、有権者が「1票の威力」を肌身で感じたが、次の総選挙で大激変が起きる。今回の都議選の成果を当てはめると、問題議員たちが落選運動の結果どうなるかが見えてきた。
石原慎太郎・元東京都知事の長男で経済再生担当相の伸晃氏は落選運動の標的になる可能性がある。12年間にわたって自民党都連会長を務め、都議会のドン、内田茂・前都連幹事長と組んで築地市場移転の不透明な経緯など「ブラックボックス」と批判されている石原都政を支えた。
派閥領袖ながらレベルの低い失言が多い。過去には、東京電力福島第1原発事故で出た汚染土をめぐって、「汚染土の保管先は福島原発第一サティアンしかない」とオウム真理教の施設の名称を重ね、さらに保管先の候補地が決まらない中、「最後は金目でしょ」と、無神経すぎる発言が問題になった。
実弟の宏高氏も落選運動の対象だ。地元区議が「目立ちすぎる父と兄の“十四光”と石原軍団の応援で議員になれた。当選3回を重ねたが、政界での実績はほぼない」というほど目立たないが、現在は兄の下で内閣府副大臣を務めるなど石原ブランドとコネで出世している。