「昔はよかった」──そう言いたいのではない。利権や派閥の論理に彩られた「古い自民党」は、国民の猛批判を浴び、下野を余儀なくされたこともあった。しかしそうした「汚さ」の半面、かつて党の中枢を担った議員たちには「政治とはかくあるべし」の矜持があった。彼らは言う。「今の自民党は、もはや国民のために在る政党ではない」──と。党総務会長、通産大臣を歴任した深谷隆司氏(81)が諫言する。
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都議選は負け過ぎました。
負けた理由は、自民党への批判であることは間違いありません。森友・加計問題が尾を引き、都議選直前には豊田真由子議員の暴言・暴行や稲田朋美防衛相の問題発言、下村博文議員の違法献金疑惑と、立て続けに問題が起きた。1つだけならさほど影響はないが、複数出てくると相乗効果が出てしまいます。都民のなかに「自民党にお灸を据えよう」という意識が出たのでしょう。しかし、これらはみな国会議員の問題で、ずっと真面目にやってきた都議会議員には関係ない。都議はとばっちりを受けてしまったのです。
下村氏も、悔しい思いがあって、しっかり世間に伝えたいという気持ちがあったのは理解できますが、記者会見は都議選が終わってからにしてほしかった。