企業に対し、「社会貢献」「社会的責任」が求められて久しい。投資家たちも、就職先を選ぶ学生たちも、「この会社はどんな社会貢献ができるのか」といった視点で企業を見るようになった。しかし、大前研一氏は、「人事への力の入れ方」こそ「良い会社」を判別する指標になると指摘する。
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世間では“良い会社”の概念が変化しつつあるようだ。その背景にあるのは「ESG投資」の世界的な広がりだ。これは企業のビジネスを、
・環境(Environment)
・社会(Social)
・企業統治(Governance)
の観点で分析し、その評価が高い会社のほうが将来の成長が見込める“良い会社”とみなして積極的に投資するというものだ。日本でも住友商事をはじめ多くの企業が「今後は利益だけでなく社会貢献だ」と言い始めた。