かつては医師が権威として存在し、患者が診断や治療方針に口出しすることは難しかった。だが時代の流れとともに「複数の選択肢から治療法を検討したい」という患者のニーズが高まってきた。
だが、セカンドオピニオン(以下「SO」)という言葉が浸透する一方で「どう実践すればいいかわからない」という声が少なくないのも事実だ。主治医と折衝を重ね、医師と病院が決まったら、SOの準備を進めることになるが、まず何を用意すればいいのか? ここではQ&A方式で見てみよう。
【疑問】
紹介状や検査データは絶対に必要か?
【回答】
答えは「イエス」。紹介状や診断データを入手しておかないと、「初診」と同じく最初から検査をやり直すことになり、時間のロスが大きい。病気が日々進行することを考えれば、迅速にSOを受ける必要がある。
また主治医の同意がない場合、SOの結果を主治医にフィードバック(共有)できず、患者自身の判断で治療法を決定する必要に迫られる。医療という専門的かつ高度な領域においては、素人判断ほど危ういものはない。