「出会いパーティー」「婚活パーティー」といえば、アラサー・アラフォーの男女のためのもの―という認識は間違いだ。近年、高齢者に「出会いの場」を提供する業者が急増している。本誌記者が潜入したのは“業界最高齢”となる68歳以上限定のイベント。そこで繰り広げられた男女のやりとりは、実に切実で、人間臭かった。
真夏日を記録した7月のある平日の昼下がり。うだるような蒸し暑さの中、大阪・梅田のオフィスビルの一室に白髪交じりの男女19人が集まっていた。
「カミさんに6年前に先立たれてから、何をするにも寂しくてね。とにかく話し相手がほしいんです……」
「この歳だと食事に付き合ってくれる男性もなかなかいない。気の合う方を見つけるのは難しい……」
男女がペアになり、真剣に身の上を語り合っている。これは「68歳以上の男性」が参加資格の出会いパーティーの一幕である(女性は年齢制限なし)。
主催するのは、50歳以上の独身者を対象とした会員制クラブ『森羅倶楽部』だ。このクラブは様々な出会いの場をシニアに提供しており、その中でもこの日開かれた『もっと大人の出会いパーティー』は、最も高齢層の男性を対象にした企画である。