米大統領の健康を徹底管理し、万一の際にはあらゆる手段で大統領の命を救う。それが大統領専属医師団「WHMU(ホワイトハウス・メディカル・ユニット)」に与えられた使命だ。在米ジャーナリストの武末幸繁氏が、知られざるWHMUの実態を明かす。
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WHMUは大統領と副大統領、およびその家族の健康管理を行い、病気やケガをした場合は手術を含めた最高レベルの治療を行う「スーパー・ドクター」集団だ。
WHMUは、大統領の移動手段や食事、医療などを担当する「ホワイトハウス軍事局」の所属で、基本的な人員は、医師5名、看護師5名、医師アシスタント(PA)5名、救急医療隊員(衛生兵)3名、事務管理者3名とIT管理者1名の計22名で構成される。
ユニットには内科、外科、救急医療などの専門医に加え、時々の大統領の健康状態に合わせた分野の医師が集められる。医師の指名は大統領および大統領府スタッフが行い、軍医から選ばれることが多い。