1976年にスタートした『プロ野球ニュース』は、地上波での放送は2001年に終わってしまったが、その後はCSに舞台を移し、同じ名前、そしてスタイルのまま、現在も元気に放送を続けている。CS版『プロ野球ニュース』に出演する高木豊氏が、同番組について語る。
* * *
現役時代は『プロ野球ニュース』で次の対戦相手の情報を得るのに活用していましたね。ウチ(横浜大洋)は試合時間が長かったので、番組を見逃さないために、当時は珍しかった自動車テレビをつけたほどです。
『プロ野球ニュース』に出ていた先輩方は迫力がありましたけど、言葉は優しかった。唯一、豊田泰光さんからはかなり厳しいことを言われましたが、すべて正論でした。私もそんな大先輩にならって、是々非々の、できるだけ自然体での解説を心掛けています。
番組出演は1997年から。地上波に比べCSは解放感があるので、好き勝手やらせてもらっています(笑い)。解説者同士の事前打ち合わせは全くなし。だから楽しくもあるし危険でもあるけど、ギリギリの方が視聴者は楽しいでしょう。
専門チャンネルですから、野球好きを楽しませる番組にしなければならない。時間に余裕があるから作りたいものが作れるので、大きなメリットになっています。例えば大谷翔平の打席を全球見せるなんて、地上波だったら「バカヤロー」っていわれますよ(笑い)。