大相撲名古屋場所で白鵬は、歴代最多となる通算1050勝、幕内最高優勝39回を達成。改めて「角界史上最強の横綱」を証明してみせた。その白鵬が、ついに日本国籍取得を決めた。これで年寄株を持つ親方になる要件が整うことになる。親方になるには、日本国籍を所有することが条件になっているのだ。
白鵬は2007年、徳島県出身の紗代子夫人と結婚している。通常の帰化申請には、認定まで半年から1年がかかるとされるが、日本人女性と結婚していることから、もっと早く受理される公算も大きい。
「白鵬が日本国籍を取得すれば、その時点で一代年寄が協会の理事会で認定されると考えるのが自然です」(担当記者)
それはつまり「白鵬部屋」の立ち上げが認められるということだ。関係者の興味は早くも、白鵬がどんな部屋運営をするかに移っている。実は、白鵬は立ち上げの日を見据えて着々と“準備”を進めているのだ。
所属する宮城野部屋にはすでに白鵬の「内弟子」たちが在籍している。内弟子とは、力士が将来独立して自分の部屋を持つことを前提に、現役のうちから“将来の弟子”となる入門者を現在の師匠に預ける仕組みのことだ。
白鵬の内弟子には、今場所を前頭8枚目で7勝8敗と負け越した石浦、十両9枚目で9勝6敗と勝ち越した山口、そして序二段に黒熊と炎鵬がいる。石浦、山口は鳥取城北高相撲部のOBである。特に石浦は鳥取城北高の校長で相撲部総監督である石浦外喜義氏の息子だ。