8月3日の安倍改造内閣に“ポスト安倍”の一人と目される小泉進次郎氏(36)は、入閣しなかった。だが、将来は重要な位置につくであろう同氏は一体どのような自民党再生案を描くのか。この7年、同氏を追い続けてきたノンフィクションライター・常井健一氏の膨大な取材メモに、その手がかりは残されていた。
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小泉がやりそうな再建策といえば、敵も巻き込むような拡大戦略だ。
例えば、民進党を応援している労働組合を一本釣りし、組織内候補を自民党公認で擁立する。2016年の参院選では街頭でこう訴えていた。
「労働組合は民進党に入れる、農協は自民党に入れる。もうそういう時代じゃない。一人ひとりが自分の頭で考えて票を入れる時代です」
彼にその真意を問うた。
「僕はあの枠組みが変わると思っているし、変わってほしいと思っている。政党と支援組織の結びつきのあり方がねじれているんですよ。
労組には会社員の6人に1人しか入っていない。連合はその7割ですよ。だから、組織的には弱っている。しかも、労組が本来求めるような賃金の引き上げに積極的に今取り組んでいるのは自民党でしょう。だから、連合はなぜ民進党を支え続けるのか、組合員は疑問を持っていると思う」