昨年、話題を呼んだドラマといえば、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)。同作でカップルを演じたのは新垣結衣(29才)と星野源(36才)だ。この2人が『逃げ恥』の次にどんな作品に出演するのかに注目が集まったが、ガッキーは今夏クールで『コード・ブルー』に出演。一方、星野が選んだのは、WOWOWの連続ドラマだった。『逃げ恥』で一躍ブレイクした星野が、あえて王道を避け、脇道をゆくかのような選択をするのはなぜなのか。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんがその背景に鋭く迫る。
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『逃げるは恥だが役に立つ』(以下『逃げ恥』)の大ヒットから約8か月。星野源さんが、同作以来となる連ドラ『プラージュ~訳ありばかりのシェアハウス』(WOWOW、8月12日スタート)に出演しています。
視聴者も業界人も、「『逃げ恥』の次になぜ有料放送のWOWOW?」と驚く人が続出。星野さんが、芸能活動の“ど真ん中”と言える民放連ドラ主演のオファーを受けているのは間違いないだけに、さまざまな憶測が飛び交っています。
◆人気絶頂期にドラマ主演を避ける
『逃げ恥』終了後の星野さんは、3月にエッセイ本『いのちの車窓から』(KADOKAWA)を発売してベストセラーになったほか、4月にはアニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』の声優、5月にはバラエティー『おげんさんといっしょ』(NHK)に出演、7月にはドラマ『過保護のカホコ』(日本テレビ系)に主題歌提供、さらに全国ツアーを開催中と、まるでドラマから遠ざかるような活動を続けてきました。
今月スタートの『プラージュ』でようやくドラマ復帰。「やっと星野さんの演技が見られる」とファンを喜ばせた一方、「視聴率をめぐる報道に巻き込まれがちな民放ドラマは避けているのかな」という懸念が浮かび上がりました。
その後、10月から『コウノドリ』(TBS系)に出演することが発表され、ファンと民放関係者をホッとさせましたが、星野さんが演じるのは主人公の同僚医師・四宮春樹。2015年放送の第2シリーズとはいえ、「人気絶頂期に主役という“ど真ん中”ではなく、脇役という“脇道”を歩こうとする」のがいかにも星野さんらしいと言えます。
◆『逃げ恥』以前からマルチタレントを貫く