食材を買ってきたら、とりあえずすぐ冷蔵庫へ…これって実は大間違い! キッチンペーパー、保存容器、保存袋を活用し、ひと手間加えてから冷蔵庫のあるべき場所に入れることで、日持ちが断然変わるという。そのノウハウを保存のプロに聞いた。
「“食材は、とりあえず冷蔵庫に入れておけば安心”という気持ちはよくわかります。でも、そういう考えで、ただ詰めていては、使いにくい冷蔵庫になってしまいます」とは、食材保存と冷蔵庫収納のプロ・島本美由紀さんだ(「」内以下同)。
使いにくい冷蔵庫とは、どこに何があるか、すぐにわからない状態をいう。干からびた野菜が隅っこにいたり、保冷剤や小袋調味料、賞味期限の切れたドレッシングが庫内を占領していて、汚れがついていてもそのまま…。
これらの食材は、結局捨てることになるので、お金を無駄にする上、家事効率も悪く、時間のロスにもなる。冷蔵庫活用法の“正解”を模索して15年、島本さんはある結論にたどり着いたという。
「使いにくい冷蔵庫を変身させるには、3つのポイントがあります。それは、
【1】何がどこにあるか、すぐ“見える”ようにする
【2】食材が迷子にならないよう、分別して“まとめる”
【3】入れる場所を決め、迷わず“取り出せる”ようにする
これらを実践するだけで、庫内は見違えるはずです」
◆食材の適温と包み直し方を知る
庫内の基本的な整理法「見える」「まとめる」「取り出せる」を習得したら、次は、長持ちさせるテクを駆使し、食材を保存しよう。そもそも、食材のパッケージは、あくまで“店から自宅まで運ぶ”ためのもので、保存には不向き。買ったものをそのまま冷蔵庫に入れては、傷みが早くなる。
「食材は持ち帰る間にも鮮度が低下していくので、すぐに冷蔵庫へ入れるのはいいのですが、“包み直す”ひと手間だけかけて。さらに、各食材を保存する“適温”を知ることも大切です」
冷蔵庫内は、場所によって温度がかなり違う。つまり、食材の適温を知れば、入れるべき場所は、おのずと決まり、どこに入れたらいいのか、迷うことも少なくなる。
◆冷蔵庫内の温度と場所別役割