勝てばワールドカップ出場決定、負ければ出場圏外のグループ3位転落が見えてくる──8月31日、サッカー日本代表にとって天下分け目の決戦となるオーストラリア戦を迎える。その直前の23日、盛り上がるムードに水を差す報道が飛び出した。
〈豪戦ドロー以下でハリル監督解任へ〉(日刊スポーツ8月23日付)
記事中では〈オーストラリア戦に負けた場合、今の体制でサウジとのアウェーに向かうことは考えにくい。引き分けても試合内容によっては監督更迭があるかも〉という日本サッカー協会関係者のコメントを紹介している。
「これは日本代表と協会内部でハリルホジッチ監督への不満が限界まで高まっているからこそ出てきた報道だ」と話すのは、ある協会関係者だ。
「今回の更迭話はハリル監督を徹底して庇い続ける田嶋幸三・会長に敵対する協会内の派閥からのリークだという説が根強い。かつて会長選挙を戦った原博実氏が専務理事を退いてからも、会長反対派は多数おり、火種は燻っている。
反対派は、選手たちの不満を細かく吸い上げているようです。試合後半に疲弊を招くカウンター中心の戦術に疑問を持つ選手が多いことはよく知られているが、特に評判が悪いのが若手への高圧的な指導。個別面談は1時間以上になることもあるようです。その現状を見かねて、ハリル監督からの信頼が厚い本田圭佑すら『若手が監督のやりたいことを聞きすぎている』と公然と批判している。代表の起用方針についても前言撤回が多く、W杯へ向けてのチーム戦略も展望も見えない。もし万が一、W杯出場を逃すことがあれば、ハリル退任はおろか会長の責任問題にも発展しかねない」(同前)