誰でも簡単にでき、さまざまな病気の予防に役立つ──そんな画期的なうがい方法を提唱するのは、歯科医・歯学博士の照山裕子氏だ。照山氏が上梓した『歯科医が考案 毒出しうがい』(アスコム刊)は今年4月の発売直後から版を重ね、10万部を超すベストセラーになっている。
「長年にわたって歯科医として歯ブラシの指導を行なうなかで、ほとんどの人が『うがいがきちんとできていない』と気づきました。口の中の汚れをせっかく歯ブラシで除去したのに、それを口から出すことができていない。これではいくら歯磨きをしても、虫歯や歯周病を防げません。ならば、しっかりした『うがい』をしたほうがいいと考え、編み出したのが『毒出しうがい』です」(照山氏)
多くの人はうがいをするときに、水を口のなかにたくさん含んで音を立てずにすすぐ程度だったり、かぜ予防のために行なううがいのように“ガラガラ”とか“カーッ、ペッ”と喉で音を立てたりしている。しかし、それでは虫歯や歯周病の原因となる歯の汚れを取り除けないのだという。
照山氏の調査によれば、「毒出しうがい」「大量の水を口に含んだうがい」「ガラガラうがい」などの効果を、口内細菌や食べかすの残り具合で比較したところ、「毒出しうがい」が最も洗浄効果が高かった。
「歯磨き後に軽くすすいだ場合」も、歯の表面こそ食べかすが落ちたものの、歯と歯の間には汚れが残っていたという。
「歯みがきは本来、時間をかけて丁寧に行なうもの。1~2分しか歯みがきに時間をかけられないくらいなら、毒出しうがいのほうが効果的です」(照山氏)