放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、昨今の女性芸能リポーター事情を総括。
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別居報道直後、タイミング良く、マットレス体験イベント「RISE 脳すいみん3DAYS」ゲストとして登場した「ますだおかだ」の岡田圭右。離婚経験のある女医でタレントの西川史子が自虐コメントや岡田へのツッコミを連発してくれたお陰で、ワイドショーでの“使いどころタップリ”なイベントとなった。
その後の“囲み取材”でも、右サイドを『バイキング』(フジテレビ系)出演中のあべかすみリポーター、左サイドを『ワイドナショー』(フジテレビ系)他でおなじみの長谷川まさ子リポーターが務め、ここでも西川先生のサポートにより、爆笑会見に。
芸人にネガティブな報道があったときには早めに笑いにもっていくのが「勝ち」。女性週刊誌の報道直後からレギュラー番組でも自分の言葉で事態を説明していた岡田だったが、タイムリーなイベント出演の模様をおもしろおかしく(編集で)繋いでもらえたこともラッキーだったと言えよう。
昨今、女性芸能リポーターが注目を浴びていることが続いている。
その昔は、各ワイドショーに専属リポーターが男女共に何人もいて、「事件」、「皇室」、「海外ネタ」、いまで言う「トレンド」(昔は“ヒマネタ”と呼ばれていた)、そして「芸能」などと専門も分かれていたものである。
だが、予算削減やリポーターの高齢化などを理由に、次々契約を切られたり、番組タイトルやMCの切り替えと共に全員がクビになったり…。
果たしてリポーターはいま、局からオールマイティーを求められ、専属と言える人は各番組2〜3名程度だ。
地方のローカル局のワイドショーには、まだ決まった時間に芸能コーナーが「毎日」あるため、そこを仕切るのが芸能リポ—タ—となる。
だが、そこにも男性の姿はほとんどない。芸能コーナーがどんどん短縮されたり、なくなったりしていく中で、“一家の大黒柱”の男性リポーターは転職を余儀なくされたのだ。
もともとスポーツ紙や週刊誌の記者出身の人が多かったせいか、また文筆業に戻ったり、芸能ニュース配信の会社やリポーターが所属する芸能事務所を作ったりする人が目立つ。
だが、御存知のように、この2年ほど、芸能がまた元気を取り戻しているのに伴い、ワイドショーはもちろん、ワイドショー以外の番組の中にも芸能を扱う番組が増えたのである。その代表は、バラエティー班制作の『バイキング』や、芸人の松本人志、東野幸治が仕切る『ワイドナショー』で、そこで同業者でもあるタレントたちが「何を言うか」含め、視聴者が芸能に興味を示し、チャンネルを合わせるようになったのだ。ちなみに、現在、フジテレビの玄関には、必ずこの2番組の視聴率が貼りだされている。