“無償の愛”とは、子が親に持つ強い思い。死後も霊体となって、その愛を親に届けてくれているケースもあると、霊能者の流光七奈さんは語る。
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この世に生まれてこなかった赤ちゃんを“水子”といいます。よく「水子に祟られる」などといわれますが、そんなことはありません。水子は、親の幸せを願っています。なぜ断言できるかというと、そう実感させられる相談を何件も受けているからです。中でも忘れられないのが、あるお父さんのお話です。
私のところに相談に来られたのは30代半ばの男性でした。結婚して子供を授かったものの、仕事が生きがいの奥さんは半ば強引に堕胎してしまったそうです。結局それが原因で離婚…。
彼は堕胎を止められなかった自分を責め、子供を殺したのは自分だと思い込んでいました。私が彼を視ると、確かに女の赤ちゃんが側にいました。ニコニコしながら男性の耳を引っ張るなどしており、悪いことをするような霊には見えません。
そもそも子供の霊は、生前どんなに虐待されていようと母親の側にいることが多く、父親の側にいるのは珍しいのです。私自身、とても興味がわき、父親と一緒にいる理由を尋ねてみました。すると、
「パパが大好きだから。いつかまた、パパの赤ちゃんになりたいの」と、うれしそうに話してくれました。そこに“親に殺された”という恨みはありませんでした。
子供の霊体はすぐに生まれ変わります。流産した子が、その次の妊娠で生まれてくるケースもよくあります。肉体は器で、大切なのは魂なんです。私はその男性に、
「亡くなったお子さんは、あなたを恨んでいません。次こそあなたの元へ生まれてこようと準備していますよ」
と伝えました。その後、その男性は再婚し、かわいい女の子を授かったと聞きました。