放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、9月8日、9日と大きな節目を迎えたSMAPについて語る。
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昨日、9月9日は、SMAPのデビュー記念日。“聖地”『西武園ゆうえんち』を始め、日本各地でファンが集い、お祝いをしていた。
私も、数年前に知り合ったSMAPファンの方からお誘いいただき、都電荒川線の貸し切り電車に乗ってきた。同電車の先頭に手作りのエンブレムプレートを付け、その周りをこれまた手作りのペーパーフラワーで飾りつけ。車内では、持ち寄ったペンライトや団扇などのコンサートグッズを片手にしたファンらがSMAPトークに花を咲かせた。
沿道では全く知らない人たちが手を振ってくれたり、停車駅ではスマホカメラを構える人も多数。改めてSMAPが国民的スターであることが車内から実感できた。
荒川車庫前から一周回って三ノ輪まで、2時間ほどの貸し切り電車は、すごく盛り上がったが、ハメを外すような参加者はゼロ。昨年の署名活動のときもそうだったが、SMAPファンは「SMAPさんに迷惑をかけることだけは絶対にしたくない」という精神で、とにかく“ルール”を守り続ける。
ファン有志でさまざま活動するにあたり、素人にわかりにくことについては、法曹関係者に細かく相談をしながら進めてきたとも聞く。どれをとっても本当に大人な行動で、実にキチンとしているのだ。
都電荒川線貸し切り企画は私が知る限り4回目。かつてバラエティー番組でSMAPが都電荒川線を貸し切ってロケをしていたことを憶えていたファンの有志が「SMAPファンらしく、笑顔でお祝いしよう」と企画したものだ。それをきっかけに、都電荒川線への貸し切り申し込みが増加したそうだ。これも一つの“スマノミクス”と言えるだろう。
その前日は、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人がジャニーズ事務所を退所。翌9日の各スポーツ紙には、ジャニー喜多川社長からの“惜別エール”が掲載されていた。
SMAP関連の記事を掲載したスポーツ紙はいまも売れるし、たとえSMAPメンバーがイラストで描かれているだけだったとしても、関連ニュースを扱った各地のワイドショーの毎分グラフは上昇する。
反応するのは、SMAPと同年代のF2層(35〜49才の女性)なのだが、いわゆる“騒動”で過去のSMAPの映像を見て、彼らの魅力を知り、ファン歴が2年に満たないティーンエイジャーや20代前半の女性も増えていると聞く。SMAP効果は、いまもものすごいのである。