9月1日に開幕した『第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ』。2年に一度開催されるこのW杯に、日本は甲子園で活躍した球児を中心とした高校日本代表を送り込んでいる。プロのスカウトの注目を集める怪物たちが揃ったその現場で、はるかカナダまで応援に駆けつけた怪物の母親たちもまた、怪物級の熱意の持ち主だった。ノンフィクションライターの柳川悠二氏が、怪物の母たちについてお届けする。
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「いつか、どこかの舞台でもう一度、1、2番コンビが組めたらいいね」
そう誓い合っていたふたりの母親の夢は、わずか2年後に叶った。
「別の高校に進学しましたから、まさかこんなに早く実現するなんて」
そう話したのは報徳学園で1年生からレギュラーを張る小園海斗の母・こずえさんだ。小園と大阪桐蔭の藤原恭大は、中学時代を同じオール枚方ボーイズ(大阪)で過ごし、1、2番のコンビで全国優勝を経験した。
そのふたりが、2年生ながら高校日本代表に選ばれ、名だたる先輩たちを押しのけ、スタメンで上位打線に名を連ねたのである。