投資情報会社・フィスコ(担当・田代明美氏)が、株式市場の9月11日~9月15日の動きを振り返りつつ、9月19日~9月22日の相場見通しを解説する。
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今週の日経平均は上昇。週末には終値ベースで8月8日以来の19900円を回復した。北朝鮮による9月9日の建国記念日においてのICBMの発射は行われなかったこともあり、一先ず安心感から週明けには270円超の上昇で19500円を回復。また、11日の、国連安全保障理事会の新たな北朝鮮制裁決議について、中国とロシアに米国が譲歩した格好だが、全会一致で迅速に採択されたことも材料視された。
米国市場は地政学リスクが和らぎ、投資家心理の改善によってNYダウが最高値を更新。米長期金利の上昇から金融セクターへの見直しが強まったこと、さらに大型ハリケーン「イルマ」の被害が想定より軽微だったことなども買い戻しを誘うなか、欧米市場の上昇を引き継ぐ格好から、連日ギャップ・アップからのスタートでリバウンド基調が強まった。もっとも、インデックスに絡んだ商いが中心であり、北朝鮮が威嚇を続けるなか、日中はこう着感の強い相場展開が続いた。週末には北朝鮮が再びミサイルを発射し、不透明感が高まったが、既に兆候がみられていたこともあり、海外勢とみられる断続的なインデックス買いにより、週末についても終日堅調な相場展開となった。
今週は節目の2万円を意識した相場展開が期待される。商いが膨らみづらい相場展開が続いていたが、週末15日には売買代金が7月31日以来の水準まで膨れていた。インデックスに絡んだ商いが中心とはいえ、売り越し基調が続いている海外勢による買いが観測されており、需給状況が好転する可能性がある。北朝鮮情勢については、今後も日本上空を通過する形でミサイルを発射する恐れや、さらにこれが常態化する可能性も警戒されるなか、積極的には手掛けづらいところではある。しかし、有事に発展するような状況にならなければ、市場は落ち着きをみせてくることが期待される。