国内

民進党は政権交代を目指す必要なし、健全野党であるべき

大前研一氏が民進党に提言

 民進党の代表選挙は、予想以上に盛り上がりに欠けたものだった。野党第一党としての活躍も期待されていないかのように、無関心な人も多かった。近著『武器としての経済学』が話題になっている経営コンサルタントの大前研一氏が、民進党からなぜ民意が離れているのか、期待されている役割とは何なのかについて、解説する。

 * * *
 民進党の代表に前原誠司元外相が選ばれた。しかし、今回の代表選挙は国民の関心が非常に薄く、全く盛り上がらなかった。代表代行となった枝野幸男元官房長官との争点が、どちらの「小池」(小池百合子氏or小池晃氏)と組むかとか、消費税を増税すべきか否かとか、「原発ゼロ」の目標をいつにするかとか、党内の保守派とリベラル派の対立にすぎなかったからである。民進党は、相変わらず右足と左足が違う方向に動いているのだ。

 しかも、代表選で前原氏は「次期衆院選で政権交代を目指す」と述べた。私は前原氏と面識があり、何度か意見交換もしているが、この目標自体が大間違いであり、民意を理解していないと言わざるを得ない。

 国民の大半は、もはや政権交代は望んでいない。前回の政権交代で誕生した民主党政権があまりにもお粗末だったため、政権交代は懲り懲りだと思っているのだ。にもかかわらず、民進党は十年一日のごとく政権交代ができる「非自民」の受け皿を、などと叫んでいる。

 今の日本に必要なのは、かつての日本社会党や民社党のような“健全野党”である。なぜなら、結局、日本は「何でもあり」の“デパートメント政党”である自民党が支配しているからだ。したがって、自民党と中央集権体制に胡座をかく役人が“悪さ”をしないか監視し、間違った政策の軌道修正をすることが野党の役目なのである。

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン