日本シリーズを目指す上位チームの陰で、低迷する各球団では来季に向けた人事が動き出した。すでに真中満・監督の退任が決まっているセの最下位・ヤクルトでは、高津臣吾・二軍監督の内部昇格が有力視される。
「伊藤智仁・一軍投手コーチの説もあるが、衣笠剛・球団社長の覚えめでたいのは高津氏。関係者の間では宮本慎也氏の名前も上がるが、評論家としてヤクルト批判を繰り返していることが幹部の不興を買っており、可能性は非常に低い」(スポーツ紙デスク)
楽天でもヤクルトOB抜擢の可能性が噂されている。
「9月3日、楽天の三木谷浩史オーナーが敵地・福岡のヤフオクドームに現われ、関係者を驚かせた。そこで梨田(昌孝)監督の続投を明言しなかったことから、にわかに監督交代が浮上したのです。梨田氏の契約はあと1年残っているが、楽天は監督の任期満了を待つケースが少ない。首位から3位に転げ落ちた責任を取らされる可能性は十分ある。後任に名前が挙がるのが、池山隆寛・一軍チーフコーチに宮本慎也氏、古田敦也氏といった野村克也・元監督の教え子たちです」(楽天担当記者)
リーグ5位と低迷する中日では“お家騒動”の気配が漂っている。白井文吾オーナーが「監督人事を考える必要はない」と早々に明言し、来季も森繁和・監督が続投と見られていたが、状況が変わってきている。
「親会社の中日新聞で、創業家出身の大島宇一郎氏が社長に昇格した。社内でも改革派として知られ、白井オーナーのワンマン体制に風穴を空けるのではないかといわれている。