教育問題から心理学までさまざまな書籍を刊行してきた精神科医・和田秀樹先生の最新著書が8月末に発売された。タイトルは『「東大に入る子」は5歳で決まる』(小学館)。
長年、日本の教育問題を研究してきた和田先生が、過度な幼児教育や詰め込み学習への非難、情操教育の重要生など、子育てを巡る巷の通説をことごとくひっくり返す、目からウロコの一冊である。
「幼稚園児には小3までの先取り学習をさせよ」
「詰め込み教育こそ全ての基本」
「この世は学歴社会である」
曖昧模糊とした理想論ではなく、現実を見定めたシビアな言葉が多くの母親に刺さり、さっそく話題を呼んでいる。同書の最大のテーマは、「幼少期にいかに“根拠ある自信”を持たせるか」。和田先生が語る。
「例えば早生まれの問題があります。4月生まれの子に対して、翌年3月生まれの子は1年間の遅れがあり、能力にも差が出ると考えている親は多い。それを“仕方ない”と放置することで、“自分はできないんだ”と思い込み、幼少期にしてすでに自信を失ってしまう子供が散見されます。これが後の人生にどれだけ暗い影を落としているか…。
本来、生まれた月など気にする必要はない。たとえ早生まれだとしても、小学校入学前、つまり5才頃までに先取り学習をきっちりさせていれば、入学時には4、5月生まれの子よりよっぽどできて、自信に溢れた子になります」
和田先生は同書の中で、小学校入学時に子供に根拠のある自信を持たせることが、どれだけその後の人生を幸せなものにしていくかを、親ができる具体的な教育法と共に綴っている。
そんな著書の中で、和田先生が“理想の教育ママ”と称したのが、子供4人を全員東大理III(医学部)に現役合格させ、“佐藤ママ”としてメディアに登場することも多い佐藤亮子さんだった。
彼女もまた、かつて和田先生の著書を多数参考にしたと語っており、志を同じくする2人が本誌・女性セブンのオファーで対面。勉強指導法から「母親のあり方」まで、ひざを打つこと必至の子育て対談が始まった。
◆先取り学習で“勝ち癖”をつける