野島伸司氏が脚本を手掛けたHuluオリジナルドラマ『雨が降ると君は優しい』。主演の佐々木希がセックス依存症に悩む女性を熱演する同作は、過激シーンが続出していることでも話題で、「90年代の野島ドラマの作風が復活した」との評価も出ている。このドラマの見どころと、野島氏がドラマを描く場として動画サービスを選んだ背景についてコラムニストでテレビ解説者・木村隆志さんが解説する。
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Huluオリジナルドラマ『雨が降ると君は優しい』が16日、スタートしました。何と言っても話題は、野島伸司さんの手がける脚本。「3年の年月をかけた本当に描きたいドラマ」と言い切ったその物語は、過去の問題作を彷彿させる衝撃的なものだったのです。
野島さんが衝撃的な物語を手がけていたのは、主に1990年代。『高校教師』(TBS系、1993年)で近親相姦、『人間・失格~たとえばぼくが死んだら』(TBS系、1994年)でいじめ、『聖者の行進』(TBS系、1998年)で知的障がい者虐待など、過激なモチーフを用いて社会現象を起こしました。
その後、過激なモチーフは徐々に減り、近年ではファンタジーな世界観の『お兄ちゃん、ガチャ』(日本テレビ系、2015年)や、ホームドラマの『OUR HOUSE』(フジテレビ系、2016年)などのほっこりとした作風に。しかし、今作は1990年代を思わせる、炎上必至の過激なモチーフが戻ってきたのです。
◆「セックス依存症」に立ち向かう夫婦