投資情報会社・フィスコ(担当・田代明美氏)が、株式市場の9月19日~9月22日の動きを振り返りつつ、9月25日~9月29日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は上昇。連休明けに6月20日に付けたザラバ高値20318.11円を突破し年初来高値を更新すると、その後も膠着ながらも上昇基調が継続しており、21日には20481.27円と2015年8月19日以来の20400円を回復した。海外ではNYダウが連日で最高値を更新するなか、金融やハイテクセクターが選好されており、支援材料となった。また、各メディアが「安倍晋三首相が28日召集の臨時国会冒頭にも衆議院を解散する意向を固めた」と報じるなか、政策期待等も高まる格好に。インデックス主導のなか、ソフトバンクG<9984>が終日堅調な値動きをみせ相場を牽引した。
注目されていた連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利を据え置くとともに、バランスシートの縮小を10月から開始することを決めた。また、ハリケーンによる経済への影響は一時的との見方もあり、年内に追加利上げに踏み切ることを示唆した。これを受けて米長期金利が上昇。10年物国債利回りは8月上旬以来ほぼ1カ月半ぶりの水準まで上昇した。
さらに、日銀の金融政策会合では、長期金利をゼロ%程度に誘導する現行の金融緩和の維持を決定。想定内ではあるが、日米金利差拡大によるドル買い・円売りが一段と強まる可能性から金融セクターが選好される展開。週末には北朝鮮情勢を巡る地政学リスクが警戒される場面もみられたが、下値の堅さが意識されていた。
今週は北朝鮮情勢を警戒しつつ、政策期待が高まる相場展開が期待される。北朝鮮情勢については、トランプ米大統領による国連総会での発言を受け、週末には北朝鮮外相が、金正恩朝鮮労働党委員長が声明で慎重に考慮するとした「超強硬対応措置」について、太平洋上での水爆実験ではないかと述べたと伝わった。ただ、海外勢は冷静に対応しているとみられ、相場全体としては落ち着きがみられている。とはいえ、売りを誘うような発言に対して中小型株などは敏感に反応しやすく、北朝鮮情勢を睨みながらの手掛けづらさがありそうだ。