国民の怒りを買ったスキャンダル議員たちが抜き打ち解散で再びバッジをつけようとしている。安倍晋三・首相が「仕事人内閣」と名づけた現職大臣たちは解散になってホッと胸をなで下ろしている。
その筆頭が江崎鉄磨・沖縄北方相(愛知10区)だろう。領土問題について自ら「素人」と開き直り、「しっかりお役所の原稿を読む。(国会で)立ち往生より、答弁書の朗読かな」と自信のなさをのぞかせていた。
その仕事ぶりが明らかになる前に総選挙とあって本人も役所も喜んでいる。それでも自民党執行部には懸念があるという。
「江崎氏は酒豪として知られている。大臣だから選挙応援に回ることになるが、酔うと本当に何を言い出すかわからない。派閥の親分でもある二階俊博幹事長から、『選挙中は絶対に飲ませるな』と禁酒令が出されている」(選対スタッフ)
それでも本人の選挙は「大臣のご祝儀もあるから安泰」(同前)と当確マークなのだ。
もう1人のハイリスク大臣が鈴木俊一・五輪相(岩手2区)である。五輪とは無縁だったが、麻生太郎・副総理兼財務相の義弟という人脈で入閣。就任直後に政治資金で3年間に1412万円ものガソリン代を払っていた疑惑が発覚、改造内閣の疑惑閣僚第1号となった。自民党県議が語る。