共感を呼ぶ毒舌、辛口コメントでさまざまな番組に引っ張りだこ。浮気の真相から自身のドラマティックな役者人生まで、すべて本音でぶっちゃけた新刊『富美男の乱』(小学館)も話題の梅沢富美男(66才)が、いま話題のニュースをぶった斬る。
芸能界では、一時代を築いた安室奈美恵(40才)が来年9月の引退を表明した。15才で役者本格デビューした梅沢は、自身の「引き際」をどう考えるのか。
* * *
安室ちゃんのように美しいうちにやめるのも美学なら、どこまでも続けるのも美学。
おれの引き際は、客が決める。誰も見たくなくなれば劇場の客が減る。テレビだっておれを見たくなければ視聴率が下がる。そうしたらやめなくちゃならない。しがみつくことは無理な世界だから。
ただ嬉しいことにテレビに出たことで注目されて、舞台の依頼が殺到している。来年はテレビを減らして、舞台を中心に活動するつもりです。
やっぱりおれのベースは舞台だから。テレビにそこまでの思い入れはない。1982年に出した『夢芝居』が大ヒットした時もテレビの歌番組は軒並み断ったし、紅白歌合戦も、初出場にはオーディションが必要と言われて腹が立ったから、「だったら出ません」と突っぱねた。おれは舞台役者としてのプライドを持っているから、他の仕事に媚びは売らない。今後もこの信念は変わらないよ。
そもそもおれがコメンテーターを始めた当初は生放送で「馬鹿野郎!」とか叫んでいるから「老害」とか悪口書かれまくっていた。「嫌いな司会者ランキング4位」に選ばれたこともある。おれは司会者じゃないのに! でも媚びを売らずに世の中の変だなと感じていたことを言い続けていたら、視聴者が「このおっさん、意外といいこと言ってるじゃん」って気がついてくれた。だからこのスタンスを変えるつもりはないね。
〈インタビュー中、梅沢はどの話題においても「責任の取り方」の大事さを繰り返した。そして、現代社会にはびこる「無責任」の多さに警鐘を鳴らしてくれた〉