10月14日からプロ野球のクライマックスシリーズ(以下CS)が始まる。セ・リーグのファーストステージでは、2位阪神と3位DeNAが甲子園球場で激突。2年連続優勝を果たした広島にとって、今年唯一負け越した球団であるDeNAよりも阪神が勝ち上がるほうが与し易いと感じているかもしれない。
今年の阪神はDeNAに対して、14勝10敗1分と勝ち越している。しかも、地の利のある甲子園球場での開催を考えれば、阪神が有利そうに思える。
だが、過去10年間のファーストステージの結果を見ると、ある傾向が浮かび上がってくる。シーズン最後の6試合の両チームの直接対決の対戦成績がCSに影響を及ぼしているのだ。
たとえば、去年のDeNAは巨人に6連勝し、8勝10敗だった対戦成績を14勝10敗にしてシーズンを終了し、その勢いのままCSでも巨人を倒した。2014年の阪神は広島と9勝9敗の五分だったが、終盤の6試合で5勝1敗と勝ち越し、CSでも勝ち上がった。逆に、2013年の広島は阪神に8勝10敗と負け越していたが、最後の6試合で4勝2敗とねじ伏せた末に、CSでも倒して初のファイナルステージ進出を果たしている。
過去10年で直近6試合の勝ち越しチームの進出は6回、負け越しチームの進出は2回に留まっている(3勝3敗のタイが2回あり)。
そう考えると、シーズン終盤での阪神との6試合で3勝2敗1分と勝ち越したDeNAが、データ上は有利かもしれない。もちろん2008年、2012年の中日のように対戦相手の阪神、ヤクルトとの直近6試合で負け越していたものの、ファイナルステージに進出しているチームもある。ただし、2008年の阪神は最大13ゲーム差をつけて首位に立っていたが、後半失速して巨人に優勝をさらわれていただけに、やはりシーズン終盤のチーム状況が大きく左右する傾向があるようだ。