左膝痛で秋巡業を休場していた横綱・白鵬が、東京から遠く離れた石川・金沢での巡業から途中合流した。
「10月14日の金沢巡業は、白鵬の『内弟子』で、九州場所に幕下デビューとなる炎鵬の地元凱旋の巡業だったのです。“師匠”として花を添えたかったのでしょう」(協会関係者)
内弟子とは、将来独立して部屋を持つことを前提に、現役力士が“未来の弟子”と見込んだ入門者を師匠に預かってもらう形式を指す。炎鵬は今春、金沢学院大学を卒業後、白鵬の内弟子として宮城野部屋に入門した。
「大学時代は世界選手権の軽量級2連覇など9つのタイトルを獲得し、白鵬に直接スカウトされました」(相撲担当記者)
秋場所は三段目で全勝優勝し、序ノ口から21連勝。デビューからの史上最多連勝記録に「あと6」と迫り、九州場所で全勝優勝すれば記録更新となる。
「身長169cm、体重94kgの小兵ながら、とにかく前に出る相撲で勝ってきた。幕内の人気小兵力士・宇良は反り技が多いが、炎鵬はひねり技が得意。入門時に白鵬が“ひねり王子と呼んでください”と紹介したほど。白鵬は“小兵ブームだし、イケメンだから人気が出る”と太鼓判を押しています」(若手親方)
その白鵬本人はマイペース調整を続け、九州場所も出場は微妙とみられているが、むしろ弟子の育成に力を注いでいるように見える。