発売前からネット上で話題沸騰となり、月間30万本という驚異の売れ行きを叩き出すコスメが登場した。リップアイテムは1万本も売れればヒット商品といわれるなかで、桁違いの売れ行きを見せている『LIP38℃』が、コスメマーケットに巻き起こした革命とは?
『LIP38℃』の発売情報が解禁されたのは、今年6月20日。ウェブニュースに情報がアップされると、ブログやSNS、Twitterなどで一気に情報が拡散され、「あのフローフシからリップが出る!」と、瞬く間に話題沸騰となった。フローフシは、2010年に発売した『モテマスカラ』で、“マスカラでまつ毛ケア”という、当時としては斬新な新機軸を打ち出し、多くのファンを獲得したコスメブランド。モデルやメイクアップアーティストなどの愛用者も多く、『LIP38℃』は、プロがこぞってブログやインスタグラムに写真をアップしたことで話題を呼んだのだ。
これまでのリップアイテム開発には、発色や色持ち、保湿という発想が大勢を占めていた。しかし、色素沈着や冷えで唇の色がくすんでくる人も多い。フローフシは、そういった悩みの根本に向き合い、体温が38℃のときの血色のよい唇を目指すという、まったく新しい角度からのアプローチで開発を行った。いわば、スキンケア発想ではなくヘルスケア発想から生まれた商品なのだ。
色温度38℃を目指したのは、湯上がりやお酒を飲んで赤みが差したときの血色感がもっともきれいで健康的に見えるから。独自美容成分「エンドミネラル」で血色感を、うるおい菌と呼ばれる肌の常在菌“表皮ブドウ球菌“に働きかけることのできる乳酸菌「ラ・フローラ」で、唇自体に保湿力を持たせることに成功にしたという。
『LIP38℃』は、7月の発売開始と同時にあっという間に売り切れた。以来、店頭では品薄状態が続いている。Twitterで『本当に製造しているのか?』とつぶやかれてしまったほどだ。実際、工場は24時間フル稼働で生産しているが、月間30万本が限界なのだという。月産30万本でも、生産が追いつかないというのは、コスメ市場では異例。リップは年間1万本も売れればヒット、10万本で大ヒットといわれているからだ。
化粧品の中でも、アイラインやマスカラなどのポイントメイクは、ドラッグストアコスメがシェアの大半を占めている。10年ほど前、安くて機能性の高いアイテムを登場させ、高級ブランドの牙城を崩したのだ。だが、リップは別格。現在でも、圧倒的に高級ブランドの方が、人気が高い。コスメというよりジュエリー感覚で持つ人が多く、機能性よりもブランドイメージが重要視されているためだ。『LIP38℃』は、その潮流を変えるかもしれない。
グロス感覚で使うこともできるリップトリートメントの実力を、ぜひお試しあれ!
※女性セブン2017年11月23日号