ストーブリーグが本格化し、スター選手たちは移籍交渉や契約更改に臨む。今オフの目玉はMLB移籍する日本ハムの大谷翔平(23)だが、他にオリックスの守護神・平野佳寿(33)、ロッテのエース・涌井秀章(31)が海外FA権を行使してメジャー挑戦の意思を表明。国内移籍市場では12~13人がFA権を行使するとみられている。
中でも注目は日本ハム勢。守護神・増井浩俊(33)、捕手・大野奨太(30)、主砲・中田翔(28)らがFA権を得た。
FA移籍した選手の年俸は「現状維持が上限」となるが、複数年契約などでコストが高騰し、一気に“割高”な選手になりがちなのだ。
「そう考えると価値があるかは微妙。FA権行使を決めた大野の守備はゴールデングラブ級だが、打撃に難があって故障もある。日本ハムではセットアッパー・宮西尚生(32)もFA権を得たが、すでに今季年俸は2億円。獲得に乗り出す球団があるかもわからず“行使せず残留”を選んだ。阪神が興味を示している中田も、残留に気持ちが傾いているという。増井には巨人などが獲得に動きそうだが、資金力のあるセの球団で大金をもらっても、期待通りに働くかどうか」(日本ハム担当記者)
◆なぜFAは失敗ばかりなのか
巨人は昨オフに超大型FA補強を断行し、惨憺たる結果に終わった。3年7億円でDeNAから獲得した山口俊(30)はわずか1勝(移籍前年は11勝)。
『プロ野球なんでもランキング』の著書があるジャーナリスト・広尾晃氏はこういう。