ミシュランガイドに掲載される名店のシェフだって、コンビニ飯を食べるはず。それならば。シェフがおすすめするコンビニ飯は庶民にとっての最高のメニューなのではないだろうか──。そんな考えのもとに、一流料理人に取材を敢行した。
東京・麻布十番の裏通りに佇む和食の名店「かどわき」。ミシュラン二つ星を獲得した門脇俊哉さんは、セブン-イレブンの「豚角煮」を推す。
「豚の角煮は“甘めがいい”“やっぱりしょうゆ味”など、何かと好みが分かれるメニューですが、セブンは万人に受ける最大公約数的な味つけをしています。おかげでラーメンに入れたり、じゃがいもと合わせて肉じゃが風にしたりと、アレンジがいろいろときく。主役でも脇役でもいける商品です」(門脇さん・以下同)
和食の世界にトリュフやフォアグラなど異質な食材を取り入れるなど、斬新な手法で客を楽しませてきた門脇さんは、コンビニ食品の組み合わせでも「独創的」な料理ができると言う。
「豚角煮をチンしてセブンのおでんの汁に入れると、豚の脂身で汁の味がグッと濃くなる一方、脂の出た角煮は薄味になって新しい味が楽しめます。ビタミンBが豊富な豚をおでんに加えると、栄養面でのバランスもよくなります。豚の脂の甘みにコクがある。チャーシュー代わりにラーメンに入れるとリッチな味わいに」
美味と健康の一石二鳥だ。
【かどわき】
住所:東京都港区麻布十番2-7-2 ローズハウス麻布十番1階
定休日:日曜・祝日
営業時間:17時30分~22時L.O. 予約可
そして、門脇さんは、「豚角煮」以外にも、おすすめコンビニグルメを挙げてくれた。
◆セブン-イレブン おでん こだわりたまご(90円)
「セブンのおでんは時間をかけてじっくりダシの薄味を染み込ませる。色がついていないのに、中まで味が染みているのはさすがです」
◆セブン-イレブン 塩むすび(110円)
「米粒ひとつひとつに甘みと弾力感がある。機械で圧縮したのではなく、人が握ったような“手のひら感”がたまりません」
◆セブン-イレブン おでん 濃厚絹ごし三角厚揚げ(90円)
「通常、火を通しすぎると豆腐には『す』(泡や穴)が入るけど、この三角厚揚げには見事に『す』がない。職人も驚きの技術です」
※女性セブン2017年11月30日・12月7日号