米サンフランシスコ市で11月14日、市内に設置されている慰安婦像と碑の寄贈を受け入れる決議が市議会で可決された。この像はもともと、在米韓国系団体と連携している在米中国系団体が私有地に建てたもので、この決議によって市の公有物とされた。ちなみにサンフランシスコ市長のエドウィン・M・リー氏は中国系アメリカ人で、韓国・ソウル市の名誉市民でもある。
この碑には、「性奴隷」「(被害者が)何十万人」「捕らわれの身のまま死亡」などの表現がある。中韓が世界に喧伝する「慰安婦=性奴隷」を市が認めたのだ。これに怒った大阪市の吉村洋文市長(大阪維新の会)は「サンフランシスコ市が寄贈を受け入れることになれば、姉妹都市の関係を解消する」と断言した。
そもそも姉妹都市に法律上の定義はない。日本で初の締結は1955年の長崎市と米セントポール市だ。1989年に旧自治省は「地域国際交流推進大綱策定の指針」を定め関与を強めたが、今は総務省は手を引き、外務省も口を出さず、各自治体に任された格好だ。
自治体は姉妹都市関連の予算を組み、姉妹都市に市長らが出張した際の旅費や活動費を拠出している。
たとえば大阪市の場合、今年度の「姉妹都市ネットワークを活用した経済交流の推進」予算は1816万円にも上る。ちなみに同市の借金(市債残高)は4兆円超(2016年度末)だ。大阪市は8都市と姉妹都市関係を結ぶが、なかでも友好60周年の節目になるサンフランシスコ市関連の予算は726万円と突出している。その結果が慰安婦像の設置では、何のための友好だったのか。