都電荒川線と日暮里・舎人ライナーに、駅ナンバリングの導入が発表された。駅名とは別にアルファベットと数字を組み合わせた駅番号をつけるこの制度は、急増する訪日外国人への利便性向上を目的とし、2020年東京五輪・パラ五輪開催を見据えて鉄道各社で導入がすすんでいる。路線名にちなんだアルファベットと数字の組み合わせが採用されることが多い駅ナンバリングだが、都電荒川線では「SA」が採用された。ライターの小川裕夫氏が、「SA」の謎とその目的について探った。
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11月16日、東京都交通局は都営地下鉄に導入済みだった駅ナンバリングを日暮里・舎人ライナーや都電荒川線にも導入することを発表した。この発表に、鉄道ファンがざわついている。
駅ナンバリングとは、昨今はJRや地下鉄などの鉄道事業者が積極的に導入を進めている、駅をアルファベットと数字で表す制度のこと。例えば、JR山手線の東京駅は「JY01」、渋谷駅は、「JY20」となる。JR東日本では管内全域ではなく、とりあえずは利用者が多い電車特定区間だけに順次導入される。JR東日本の駅ナンバリングは、アルファベット二文字と数字2桁で構成される。
ややこしいのは、同じ新宿駅でも山手線ならJr-Yamanoteで「JY17」、中央快速線ならJr-Chuoで「JC05」、中央・総武線ならJr-soBuで「JB10」、埼京線ならJr-sAikyoで「JA11」というようにアルファベットも数字もバラバラになっている点だ。ちなみに、湘南新宿ラインがJSを使っているため、埼京線はJAという駅ナンバリングになっている。
駅ナンバリングの導入が増えている背景には、急増する訪日外国人対策という意味合いが強い。駅ナンバリングによって、日本語が理解できない外国人観光客でも容易に目的地の駅を把握できる。たとえば東京駅や新宿駅のように多数のプラットフォームを持つ巨大な駅でも、路線ごとに異なる番号を頼りに目的の路線の駅=ホームを探しやすくなる。外国人観光客がスムーズに移動できるようになれば、それだけ駅員や案内所に人員を配置しなくて済む。