スポーツ

九州場所に「貴乃花グループの作戦本部」 協会は分断工作へ

八角理事長と貴乃花親方の対立は深まるばかり(写真:時事通信フォト)

 3横綱の不在、そして史上最低レベルの年間最多勝争いが象徴するように、取組には見るべきものが少なく土俵上に寒い空気が漂う九州場所だったが、会場の一室だけは常に多くの報道陣が群がっていた。

「貴乃花グループの作戦本部」──その部屋は、そう呼ばれた。

 福岡国際センター1階に設けられた理事長や役員の控え室からは、最も離れた2階の片隅にある「巡業部」だ。巡業部長である貴乃花親方は場所中、カメラに囲まれながら昼過ぎに会場入りした後、結びの一番の少し前に会場を出るまでの間、この部屋に籠もった。

 報道各社は部屋の前に若手記者を張り付けたが、貴乃花親方が部屋から出てくるのはトイレか煙草くらい。その間も口を真一文字に結んだままだった。

 横綱・日馬富士による平幕・貴ノ岩への暴行事件の発覚以降、メディアは「貴乃花親方の不可解な行動」を強調して報じてきた。貴乃花親方が群がる報道陣に対し沈黙を貫いたことが、それに拍車をかけた。

 だが、この「巡業部」の部屋には、貴乃花親方の行動を支持する親方衆が控えていた。

「現役時代は大横綱、親方としても堂々と土俵改革を訴える貴乃花親方の姿勢に共感するメンバーは一門を超えて存在し、とくに『巡業部』には貴乃花親方を尊敬する親方衆が多い。

 阿武松親方(元関脇・益荒雄)、立浪親方(元小結・旭豊)は貴乃花一門だし、巡業部副部長の玉ノ井親方(元大関・栃東)や木瀬親方(元前頭・肥後ノ海)、立田川親方(元小結・豊真将)ら若手親方も、一貫してガチンコ相撲にこだわる貴乃花親方を慕っている。八角理事長(元横綱・北勝海)をはじめ執行部サイドは、この部屋のなかでのやり取りが気になって仕方なかったはずだ」(協会関係者)

 だからこそ、協会はいち早く“巡業部解体”に動き出した。

関連記事

トピックス

会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《極秘出産が判明》小室眞子さんが夫・圭さんと“イタリア製チャイルドシート付ベビーカー”で思い描く「家族3人の新しい暮らし」
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《木漏れ日の親子スリーショット》小室眞子さん出産で圭さんが見せた“パパモード”と、“大容量マザーズバッグ”「夫婦で代わりばんこにベビーカーを押していた」
NEWSポストセブン
ホームランを放ち、観客席の一角に笑みを見せた大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平“母の顔にボカシ”騒動 第一子誕生で新たな局面…「真美子さんの教育方針を尊重して“口出し”はしない」絶妙な嫁姑関係
女性セブン
六代目体制は20年を迎え、七代目への関心も高まる。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
《司忍組長の「山口組200年構想」》竹内新若頭による「急速な組織の若返り」と神戸山口組では「自宅差し押さえ」の“踏み絵”【終結宣言の余波】
NEWSポストセブン
1985年、初の日本一は思い出深いと石坂浩二さんは振り返る(写真/共同通信社)
《阪神ファン歴70数年》石坂浩二が語る“猛虎愛”生粋の東京人が虎党になったきっかけ「一番の魅力は“粋”を感じさせてくれるところなんです」
週刊ポスト
第1子を出産した真美子さんと大谷(/時事通信フォト)
《母と2人で異国の子育て》真美子さんを支える「幼少期から大好きだったディズニーソング」…セーラームーン並みにテンションがアガる好きな曲「大谷に“布教”したんじゃ?」
NEWSポストセブン
俳優・北村総一朗さん
《今年90歳の『踊る大捜査線』湾岸署署長》俳優・北村総一朗が語った22歳年下夫人への感謝「人生最大の不幸が戦争体験なら、人生最大の幸せは妻と出会ったこと」
NEWSポストセブン
漫才賞レース『THE SECOND』で躍動(c)フジテレビ
「お、お、おさむちゃんでーす!」漫才ブームから40年超で再爆発「ザ・ぼんち」の凄さ ノンスタ石田「名前を言っただけで笑いを取れる芸人なんて他にどれだけいます?」
週刊ポスト
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
「よだれを垂らして普通の状態ではなかった」レーサム創業者“薬物漬け性パーティー”が露呈した「緊迫の瞬間」〈田中剛容疑者、奥本美穂容疑者、小西木菜容疑者が逮捕〉
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で「虫が大量発生」という新たなトラブルが勃発(写真/読者提供)
《万博で「虫」大量発生…正体は》「キャー!」関西万博に響いた若い女性の悲鳴、専門家が解説する「一度羽化したユスリカの早期駆除は現実的でない」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《美女をあてがうスカウトの“恐ろしい手練手管”》有名国立大学に通う小西木菜容疑者(21)が“薬物漬けパーティー”に堕ちるまで〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者と逮捕〉
NEWSポストセブン
前田健太と早穂夫人(共同通信社)
《私は帰国することになりました》前田健太投手が米国残留を決断…別居中の元女子アナ妻がインスタで明かしていた「夫婦関係」
NEWSポストセブン