結婚を夢見ながらも、結婚に惑うアラサー・アラフォー女性。彼女たちは男性に何を求めているのか? せっせと婚活をしながらも、なぜ結婚ができないのか? 婚活女性たちの結婚の「分岐点」をレポートする。
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◆結婚、結婚としつこく迫ると重いと思われて逆効果
「占い好きだから結婚できないのか、結婚できないから占いにはまるのか……、どっちなんだろう」
38歳の理子(りこ)は、こう言って、小さくため息をついた。自他ともに認める占い好きで、主だったネットや雑誌の占い記事には目を通す。信頼している占い師の先生もおり、2週間に1回は相談に行くともいう。占い以外の趣味は手芸とお菓子づくり。容姿からも家庭的な雰囲気をかもし出す、いわゆるお嬢さまタイプだが、3年以上彼氏ができず、焦っていると話す。
「子供が欲しいので焦っています。職場の男性はほとんど結婚しているし、趣味では男性と出会わない。どうしたらいいか、先生に相談しているんです。勧められた婚活パーティにもできるだけ参加していますね。ただ、今年はあまり星回りがよくないので、来年に期待するしかないんですが……」
都内の有名女子大を卒業したものの、就職氷河期で希望した会社に入れず、派遣社員として働き続けてきた。自宅で親と同居しているため、生活が逼迫しているわけではないが、年齢的に、派遣を続ける厳しさも感じ始めている。
恋愛には奥手で、これまで付き合った男性は2人。学生時代からの彼氏は、就職後、遠距離になり自然消滅。30歳を前に出会った派遣先の同い年の会社員とは、互いに結婚を前提とした付き合いだったはずが、相手の浮気が発覚して、35歳を目前に破局した。
この元彼と付き合っている間に、占いにはまるようになったという。
「私はすぐにでも結婚したかったのですが、彼がなかなか言い出してくれない。付き合って3年くらい経ち、不安になって、占いに行くようになりました。そのとき相談した占い師の先生に、結婚、結婚としつこく迫ると重いと思われて逆効果だから、黙っていたほうがいい、とアドバイスされたんです」
アドバイスに従い、彼の決断を待っているうちに、会社の若手社員との浮気現場を目撃してしまった。後になって聞いたところ、同僚はみな2人がデキているのを知っており、知らぬは彼女ばかりだったようだ。