暴行事件発覚から横綱・日馬富士の引退と、角界を揺るがす大事件の最中、好角家の間で“これ大丈夫なの?”と話題なのが協会の発行する「2018年大相撲カレンダー」(11月16日発売、税込720円)だ。
横綱・大関らの写真を大きく使った人気商品で、毎年、九州場所中に“お披露目”される。「とくに今回は17年ぶりの“4横綱時代”だけに、例年以上の売れ行きが期待されていた」(協会関係者)のである。
カレンダーは2か月ごとにめくるスタイルで、1・2月は“4横綱”が着物姿で揃い踏み。3・4月は鶴竜、5・6月は日馬富士、7・8月に大関・高安、豪栄道の化粧まわし姿を挟んで、9・10月は稀勢の里、11・12月は白鵬の土俵入り姿が掲載されている。
このカレンダーの発売2日前に日馬富士の暴行事件が発覚。引退に追い込まれたことで、年明け早々ファンは“不祥事横綱”の大写しの顔を拝むことになってしまったのだ。
「製作にあたって、協会側は慎重に“登場順”を考えたはずです。過去の例を見ても、潰し合いになる4横綱時代は長続きしない。“めくったら引退した力士が出てきた”という事態を避けるために、“引退が早そうな順”に横綱を登場させる必要があった。だから今年、途中休場を含めて5場所休んだ鶴竜が最も早い『3・4月』の掲載になったのでしょう。それが、思わぬかたちで日馬富士に先を越されてしまった」(同前)