『YOUは何しに日本へ?』『家、ついて行ってイイですか?』『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』…テレ東が今熱い。特に『池の水』の視聴率については9月3日(11.8%)と11月26日の放送(12.6%)でNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』を超えたほどだった。そこで、テレ東関係者匿名座談会を開催。顔ぶれはこうだ。
A…制作会社バラエティー番組AD
B…ベテランの女性フリーディレクター
C…広告代理店若手営業マン
A:それにしても『池の水ぜんぶ抜く』の“大河超え”には驚いたね。
B:テレ東で2桁は快挙です!
C:原動力はやっぱり企画力ですよ。外部からの持ち込み企画に対してキー局が「MC誰?」「MCの事務所に了解取れてるの?」とMCばかりを気にするなか、テレ東だけは企画そのものの面白さで判断しています。
B:予算の少ないテレ東にとって大物MCはギャラがかさむため不要。だから一層、企画が大事になるわけね。
A:テレ東の番組には他局でボツ扱いになったものも多いそうですよ。大ヒットしている『YOUは何しに日本へ?』だって、最初は他の局に持ち込まれたけど相手にされなかったって噂だよ。食いついたのはテレ東だけだったって…。
C:その噂、私も聞きました。MCのバナナマンだって、たまたまスケジュールが空いている時間帯だったからオファーしてみたらOKが出ただけとか。だからバナナマンは、わりと大物なのに、経費削減のあおりで会議室で撮影させられている。あれ、本人たちは怒ってないのかなぁ~(笑い)?
B:テレ東以外の局はサラリーマン的なプロデューサーばかりになったと思う。上司に疎んじられるのが怖いから、前例のない企画はやりたがらない。企画書に〈○○のような番組〉とか書かせる。面白い番組を作る気なんてサラサラない。
A:その一方で、テレ東で当たった番組は臆面もなくパクる。ローカル路線バスを乗り継ぐ番組はテレ朝がパクってるね。
C:『池の水ぜんぶ抜く』も、他局がすでに似たような企画を発注済みと囁かれています。
B:テレ東が企画を大事にするのは、圧倒的に予算が少ないからだけど、番組の制作費は他の局と比べて半分以下ともいわれていますよね。
C:ギャラが払いきれないから、他局でおなじみの「ひな壇番組」は存在しないですしね。
A:経費削減が行き着くところまでいって、30分番組をたった50万円の制作費で作らされたプロデューサーもいたそうです(笑い)。制作発表も他局はホテルで行うことが多いけど、テレ東は局内と徹底していますよね。