放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、「好きな男性アナランキング」でもわかる、人気男性アナたるポイントを解説。
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先週の「好きな女性アナウンサーランキング」に続いて、オリコン調べによる「好きな男性アナウンサーランキング」が発表された。
ベストテン順位は、羽鳥慎一(フリー)、武田真一(NHK)、青木源太(日テレ)、清水俊輔(テレ朝)、富川悠太(同)、伊藤利尋(フジ)、辻岡義堂(日テレ)、古舘伊知郎(フリー)、登坂淳一(NHK)、生田竜聖(フジ)各アナという面々。
いずれも、帯番組や人気番組で見かける、顔と名前が一致するアナばかりだが、彼らはいくつかの共通項でまとめられる。
まずは、「硬軟どちらの番組も仕切れる」ということだろう。1位の羽鳥アナは現在、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)の視聴率が絶好調。前番組の『グッド!モーニング』からの流れもひじょうによく、またぎの“掛け合い”で、『グッド!~』のコメンテーターやMC陣をいじるのは“お約束”だ。
たいがい、『~モーニングショー』で扱う軽ネタを元にした無茶ぶりなのだが、お陰で、新入りの福田成美キャスターは、アドリブ力が磨かれたし、毎回、羽鳥アナの目論見にそぐわない回答をする中尾彬とのやりとりでは、漏れなく笑いが生まれる。
古巣・日テレで局アナ時代から担当するバラエティー番組での仕切りは“軟”がメインで、『24時間テレビ』では先輩・徳光和夫アナに勝るとも劣らない量の涙を見せ、『~モーニングショー』では“硬”ネタを器用に展開する羽鳥アナ。
今回、ベストテンには入っていないが、「硬軟どちらもできる」ということで、テレビ朝日のアナウンサー試験で男子学生が目標に掲げる同局の男子アナというのが大熊英司アナだと聞いたことがある。
大熊アナと言えば、長年、週末のストレートニュース読みを担当する“報道の顔”でありながら、『「ぷっ」すま』のレギュラーを長く務め、草なぎ剛やユースケ・サンタマリアという、番組中の言動が読めないタレントを見事に仕切ってきた。
実は今回のベストテンで、これまでにも増して如実に表れているのが「ジャニーズ」というキーワードである。
1位の羽鳥アナは、SMAPや嵐との共演が多く、ジャニーズのタレントがメインパーソナリティーを担当し続けている『24時間テレビ』をフリーになった後も続けている。さらに、音楽祭の司会や、『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の「ゴチになります」ではTOKIOの国分太一と共演している。
そして、今回初のベストスリー入りを果たした青木源太アナは、ジャニーズ好きとして全国的に知名度を上げており、時折、コンサート会場の客席に彼が姿を現すと、ファンの皆さんから大歓声が上がる。もちろん、日テレが出資しているジャニーズ映画の完成披露試写会の司会は青木アナ。最近はジャニーズ関連の“囲み取材”でリポーターらに混ざってマイクを握ることもある。
実は青木アナ、初めてランクインした昨年の時点で「ジャニーズファンの皆さんのパワーを改めて感じました」と“ジャニーズ票”の大きさを認識し、感謝している。