ライフ

「塩分が高血圧の犯人」説を覆す衝撃的な論文とは

「減塩」は高血圧対策には無意味だった?

 高血圧になるのを防ぐには塩分を控えるというのが多くの日本人が信じる定説だった。だが、いま、その定説を覆す新たな理論が注目を集めている。『脳梗塞・心筋梗塞は予知できる』の著者で、循環器に詳しい真島消化器クリニック院長の真島康雄医師は、こう解説する。

「高血圧をもたらすのは塩分ではなく、血管に溜まったプラークです。プラークとは脂肪の塊のことで、日本語では『粥腫(じゅくしゅ)』と呼ばれ、その名の通りお粥のようにドロドロしています。これが溜まって血管の内側が狭くなるから、そこを流れる血液の圧力が高まる。実にシンプルな理屈です」

 そもそも、なぜこれまで「塩分」が高血圧をもたらす犯人とされたのか。『減塩が病気をつくる!』の著者でイシハラクリニック院長の石原結實医師はこう語る。

「塩分には、水を引き寄せる『吸湿性』があります。体内に取り込まれた塩分の吸湿性によって血液の全体量が増加すると、心臓が血液を押し出そうとするので確かに血圧が上がります。

 ただし、体内の塩分量は一定になるよう調節されており、健康な人ならば、摂取した塩分はほぼ同じ量が尿や汗として排出されます。そのため、塩分摂取による血圧の上昇は一時的なもので収まる可能性があります」

「塩分容疑者説」が広まったのは、1954年に米国のダール博士が発表したある調査が発端だった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
『凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男』(清談社Publico)を執筆した作家・樋口毅宏氏
「元部下として本にした。それ自体が罪滅ぼしなんです」…雑誌『BUBKA』を生み出した男の「モラハラ・セクハラ」まみれの“負の爪痕”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン