キリッとした目元と眉、穏やかながら意志の強さを感じる瞳が、否応なく“息子”の眼差しと重なる。
「若い頃はもっと似ていましたよ(笑い)。最近はどこに行っても長男の話ばかり聞かれます。とりわけ父親の方からは“どうしたらあんな好青年が育つのですか?”と、教育に関しての質問が多いんです。私の子育て経験がお役に立つのであればと思い、今回お話しさせていただくことにしました」
そう語るのは、大阪市立大学非常勤講師で経営コンサルタントの菅生新さん(58才)。人気俳優、菅田将暉(24才)の父親である。12月7日、著書『スゴー家の人々~自叙伝的子育て奮戦記~』(トランスワールドジャパン刊)を上梓し、菅田を含む3人の子育て奮闘記を記した菅生さんが、父子の秘話を明かしてくれた。
1993年2月21日、妻・好見さんの実家で、菅生家の長男として誕生した菅田。取り上げたのは助産師ではなく、菅生さん本人だった。
「完全な自然分娩です。事前に性別の検査もしていなかったので、元気な男の子の誕生は本当に嬉しかった。私がへその緒を切ると、長男は『ふえぇ!』と大きな声で泣き出しました。あの瞬間の感動は、生涯忘れられません」(菅生さん。以下「」同)