〈今、話題の本がある。そこには、最愛の人を自宅で看取った直後に「笑顔でピース」する家族の写真が。なぜ、家族が亡くなった直後にピースができるのか〉
そんなナレーションとともに、ご遺体を前に家族が「笑顔でピース」する衝撃の写真がいくつもテレビ画面に映し出された。
これは12月1日に放送された『ノンストップ!』(フジテレビ系)の1コマ。バナナマン・設楽統やカンニング竹山、ハイヒール・リンゴ、大神いずみらがスタジオで1つのテーマについて議論を繰り広げる番組の名物企画「サミット」にこの日、在宅看取り1000人以上の名医、小笠原文雄さんが出演。
現在7刷を重ねるベストセラー『なんとめでたいご臨終』(小学館 1512円)に綴った「笑顔でピース」について激論を闘わせた。
長い闘病生活の末に小笠原内科の在宅ホスピス緩和ケアを受け、2017年1月に最愛のご主人を自宅で看取った浅野真由美さんがVTRに登場し、「笑顔でピース」した時の思いをこう明かした。
「私、普段だったらすごく感情的になって、主人が亡くなったら、最期はワーッと泣きわめく想像をいつも病院でしていたんです。でも、すごく落ち着いていたんですね。感情的な私が冷静でいられたのは、毎日ずっとずっと一緒にこの空間で主人の心の声に1つずつ応えられたから。病院だったら絶対無理だった。10年の闘病生活の中で、自宅で過ごした3か月は短いですけど、私と主人にとっては最高の3か月で最期を看取れたから、ピースができたと思います」
そうした声を受けて始まったスタジオの議論は、賛否が分かれた。
大神「私、実は去年、父を亡くしたんですけど、臨終まで立ち会えなかったということがあるんですけど、いまだに悲しみが癒えなくて。その時どんなに強がって、ピースできたとしても、本当にピースだとは思えないと思うんですよね。だからちょっとこの状況は、私にはよくわからない」
リンゴ「今まで一緒にお住まいになって、在宅で看取るんであれば、やり遂げた感はあるかもしれない。例えば病院とかだと、違う感情になるのかなと思います」