12月10日、学習院大学(東京都豊島区)で、OB管弦楽団による定期演奏会が開催された。皇太子さまは、演奏会第2部でオーケストラの一員としてビオラを披露。ベートーベンの交響曲第6番へ長調『田園』を演奏された。
「皇太子さまがステージに上がる直前、雅子さまが2階観客席にお見えになりました。案内役の年配男性の足下がおぼつかなくて、雅子さまがちょっと心配そうに手を差し伸べようとされるシーンもありました。愛子さまは、お友達と一緒に1階席で鑑賞されました」(学習院関係者)
その前日、雅子さまは54才の誕生日を迎えられた。
《これまで二十数年の間、両陛下のおそばでお姿を拝見し、両陛下のなさりようを学ばせていただく機会を得られました幸せを身に沁みて感じますとともに、両陛下に温かくお見守りいただいてきましたことに深く感謝申し上げます。これから先のことを考えますと、身の引きしまる思いが致しますが、両陛下のお導きをいただきながら、皇太子殿下をお支えしつつ務めを果たしていくことができますよう、努力を重ねて参りたいと思っております》
誕生日に際しての文書には、雅子さまの決意が滲む。それは、併せて公開されたお写真にも強く表れていた。
「療養生活に入られて以降、2006年から2016年までの誕生日写真で、雅子さまは一度も髪をアップにされていないんです。それが、今回は髪をアップにされています。きりりとした印象で、例年とはイメージががらりと変わりました。皇后となる日取りが決まり、お気持ちを新たにされたことが伝わってきます」(皇室ジャーナリスト)
宮内庁関係者は、赤みを帯びた深い紫色の服装にもある意図が感じられるという。
「実はこの色は、美智子さまが好まれている色なのです。文書でのお言葉はもちろんのこと、装いからも美智子さまの思いをしっかりと受け継いでいこうという意志が伝わってきました」
◆見えにくかった雅子さまのお気持ち
お写真で雅子さまは、同じく深い赤紫色でトーンを揃えたタートルネックを着る皇太子さまと、ある冊子に目を落とされていた。これは12月5日にご夫妻が臨席された「障害者週間」関係者表彰式のパンフレットだった。