『M-1グランプリ2017』(テレビ朝日系)で見事王座に輝き、仕事が激増した「とろサーモン」。ダークホースとして決勝に出場した若手コンビの「さや香」や、上沼恵美子に叱咤された「マヂカルラブリー」など、新興勢力も注目を集めた。これまでスポットライトの当たらなかった芸人たちが一夜にして全国区の知名度を得るという意味で、やはりM-1は数ある賞レースの中でも特別な存在である。
来年のM-1決勝進出の最右翼となるのは、今年の決勝で素晴らしい漫才を披露した和牛を筆頭とする“決勝リベンジ組”だろうが、その一方で、今年は決勝に勝ち上がれなかったコンビの中にも実力派は数多い。今年のM-1の敗者復活戦に進出した中から、来年の決勝まで勝ち上がってきそうな注目コンビについて、お笑いライターの男性A氏(33歳)は、こう予想する。
「平成生まれの若手実力派として一番期待しているのが『霜降り明星』です。『南海キャンディーズ』の山里亮太が、『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)で『今、潰しておきたい芸人』の第3位に選び、チュートリアルがラジオで『芸人の間で決勝に進むと言われていた』とも語っています。またアーティストの岡崎体育が彼らのファンであることを公言するなど、ネタも素晴らしく新世代の漫才師として注目しています。
ツッコミ担当の『粗品』は高速フリップ芸が強みで、2012年の『オールザッツ漫才』(毎日放送)でピン芸人として優勝するなどピンとしても活躍していました。『野党!』など、体言止めで突っ込む独特なツッコミのスタイルを生み出し、今田耕司を始め多くの先輩芸人を感嘆させています。
ちなみに『野党』というフレーズを考えたのは、ボケ担当の『せいや』です。彼も武田鉄矢などのモノマネや、リズムネタのギャグに定評がある。モデルのみちょぱ(池田美優)に『ツボ! キモかわいい!』と絶賛されるなどバラエティでもイジられキャラの地位を確立しています。
最近では、彼らの深夜ラジオが芸人の間でも評判になっているなど、漫才だけでなく幅広いジャンルで今後活躍していくと思いますね」(A氏)