12月17日の放送で視聴率15.7%を記録。好調をキープしているのは、連続ドラマ『陸王』(TBS系)だ。独自の視点でこのドラマに注目しているのはコラムニストのペリー荻野さんだ。ペリーさんが着目したのは俳優の「肺活量」。いったいどういうことか。最終回を前に、ペリーさんが綴る。
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そんなわけで、いよいよ最終回に向けて緊張も高まってきた『陸王』。
百年の伝統を持つ足袋メーカー「こはぜ屋」のおやじ社長宮沢(役所広司)が、会社の経営立て直しと未来を賭けて、足袋型ランニングシューズ「陸王」開発に挑む物語。資金調達を渋る銀行支店長(桂雀々)、「陸王」開発阻止に暗躍する大手シューズメーカーの社員(ピエール瀧、小藪千豊)ら憎々し気な顔した面々に何度踏みつけられても、一致団結して乗り越えようとする宮沢とこはぜ屋の職人たちの姿は感動的だ。
『陸王』をはじめ、池井戸潤ドラマは、今やTBS『日曜劇場』の鉄板シリーズである。その魅力は、なんといっても弱い立場の主人公が仲間と力を合わせて、巨大な敵をぎゃふんと言わせる逆転劇の痛快さ。何度も危機に陥っても、仲間や家族と協力して乗り越える勇気と信頼だろう。では、その主役に求められる資質は何か。