12月上旬、故郷・宮崎で同窓会が開かれるというので、3年ぶりに帰省することになった。実家の母にお土産でも買って帰ろうと羽田空港第2ターミナルのお土産ショップをぶらついていると、私の目に入手困難スイーツである『N.Y.キャラメルサンド』が飛び込んできた。
東京駅大丸の『ニューヨークシティサンド本店』なら、平日の昼間でさえ1時間以上は並ばないと手に入らない幻のスイーツ。取材先への手土産を購入するために列に加わり、現品を手にするまでに短編小説を読みきった経験のある記者にとって、本当に信じられない光景が広がっていた。
なぜなら羽田のお土産ショップでは誰ひとりとして並んでいないのだから…。
あまりの人の少なさに、一瞬類似商品かと疑ったが、店員に聞くとやはり本物。迷うことなく40個入りの大箱(5400円)と羽田空港限定パッケージの4個入り(540円)を4つ購入。
実家のみならず、親戚一同に配っては「2時間も並んだんだから」と恩を売った。本当は待ち時間“0秒”だったのだけど…(苦笑)。
こんな体験をした記者は「他にも同様のウラ技があるのでは?」と考え、取材を進めると、入手困難グルメのお手軽購入法がまだまだあることが判明した。
◆電話1本で行列をかき分けた
『ニューヨークシティサンド』同様、別店舗であれば並ばず購入可能なケースは多い。栃木県那須町にある大人気ベーカリーショップの『ペニーレイン』もその1つ。
2016年9月に放送された『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日系)の「行列の即日完売グルメ」で、同店の『ブルーベリーブレッド(600円)』は堂々の1位に輝いている。以来、その人気は一躍全国区となり、日本有数の入手困難グルメとなった。
だが、お隣の茨城県つくば市に姉妹店があることは、あまり知られていない。こちらでは“行列なし”で購入できるという。
12月中旬、午前11時頃、店を訪れると、レジの前では3人が順番待ちをしていたが、ほんの1、2分でお目当てのパンを購入することができた。
人気グルメブロガーのフォーリンデブはっしーさんが教えてくれたのは『元祖丸メンチカツ』で有名な『吉祥寺さとう』の行列回避術だ。
「吉祥寺の本店は、常に30人は並んでいますけど、姉妹店の『銀座さとう』なら、デブリシャスなメンチカツを一瞬で買うことができます」
地下鉄・銀座一丁目駅から徒歩2分ほど。レンガ造りのしゃれた建物の前に「丸メンチカツ」ののぼりを発見。はっしーさんの言葉通り、行列は一切なし。スイスイッと買うことができた。
「1個240円のメンチカツですが、本店なら5個以上購入で1個200円になります。でも、銀座では割引サービスは行われていないので注意が必要です」(はっしーさん)
※女性セブン2018年1月4・11日号