政治やビジネスなど、生き馬の目を抜く熾烈な競争社会にあって勝者と敗者は一瞬にして入れ替わる。しかもその帰趨は実力通りに決まるとは限らない。そのことを身をもって知るからこそ、勝負の世界に生きる彼らの中には人知を超えた“神様”に頼る者が多い。
2017年で最も注目を集めた「勝負」といえば、2017年10月の衆院選だ。自民党筆頭副幹事長として大車輪の働きを見せた小泉進次郎氏が「思い出深い場所」と語り、盆踊りや祭礼のたびに訪れているのが選挙区内にある安浦神社(神奈川・横須賀市)だ。『神社の謎』の著者で作家の合田道人氏がいう。
「安浦神社には武勇の神様が祀られています。選挙に滅法強い小泉家はその御利益にあずかっているのかもしれません」
衆院選で予想外の大躍進を果たした立憲民主党の枝野幸男代表は氷川神社(埼玉・さいたま市)に「選挙があった時に限らず、毎年、節目節目にお参りをしている」(事務所関係者)という。
約2400年前に建立されたと伝えられる氷川神社は、人と人を繋げる「縁結び」の御利益で有名だ。
浮き沈みの激しい世界で生きていると言えば、経営者たちも同じだ。そんな中で「2018年の台風の目」として注目を集めているのが、楽天の三木谷浩史会長兼社長である。
年末にドコモやau、ソフトバンクと同じ携帯電話事業への参入を表明し、経済界に衝撃を与えた。そんな三木谷氏が、毎年事業の成功を祈願して初詣に訪れる場所が愛宕神社(東京・港区)だ。