昨年末の有馬記念で有終の美を飾り、1月7日に京都競馬場で引退式を終えたキタサンブラック。通算獲得賞金18億7684万円で歴代1位となった稀代の名馬は今後、北海道の牧場で種牡馬としての生活を送ることになる。
気になる初年度の種付け料は500万円に決定した。通常の相場は50万~200万円のため、やはりその評価は超一級品だ。オーナーである演歌界の大御所・北島三郎はホクホク顔だろう。
そんな中、本誌・週刊ポストは気になる情報をキャッチした。有馬記念を間近に控えた12月中旬、都内のホテルで北島主催の競馬関係者を集めた忘年会が開かれた。
「北島さんの親族が経営する会社がキタサンブラックの法人馬主ですが、その担当者がパーティーの最中に各メディアの競馬担当記者を集めて“血統のことは書かないように”と釘を刺したのです」(スポーツ紙記者)
競馬の世界で父系の血統が重要視されるのは有名な話だ。近年では三冠馬・ディープインパクトが産駒の獲得賞金1位(リーディングサイアー)に君臨し続けており、血統を判断基準にして馬券を購入する競馬ファンは多い。引退して種牡馬となってからも種付け料を決める上で重要なポイントとなる。
「キタサンブラックの父親・ブラックタイドはディープインパクトの兄ですが、現役時代の実績がなく、初年度の種付け料は50万円でした。血統が何より重要視される世界で、“突然変異の強い馬”とも見られがちなキタサンブラックに500万円という種付け料がついたのは破格と言えるでしょう」(競馬専門誌編集者)
「血統NG発言」があったのは種付け料が決まる前だった。価格が下がることを危惧したのだろうか。法人馬主に話を聞いた。