ライフ

食物の消化・吸収、便の排出だけではない「腸の免疫パワー」

医学の常識が変わりつつある

 食べ物の消化・吸収、便の排出……「腸の機能」といわれた時に浮かぶのはそうしたイメージだろう。しかし近年、様々な研究が進められ、腸が持つ新たな「力」が次々と明らかになっている。とりわけ注目されるのが「腸の免疫パワー」で、これまで根治が難しいとされてきた病を克服できる可能性が出てきている。

 これまでの医学の常識では、脳が司令塔となり、各臓器に様々な命令を出して健康状態をコントロールしていると考えられてきた。

 それに対し、「臓器や細胞間の情報伝達」に着目して話題となっているのが、NHKスペシャルで放送中のシリーズ『人体 神秘の巨大ネットワーク』だ。同シリーズでは、各臓器や細胞がそれぞれに「メッセージ物質」を放出し、ほかの臓器や細胞と直接情報をやり取りする──という新説を紹介しているのだ。

 2017年9月の放送開始から腎臓、脂肪、筋肉などの「知られざる働き」が紹介され、1月14日には最新第4集の「万病撃退! “腸”が免疫の鍵だった」が放送された。

 一般的に、腸は「食べ物の消化を助ける」「栄養分や水分を吸収し、不要物を便として体外に排出する」臓器だと理解されている。

 そうした中で近年、腸が持つ「消化・吸収・排出」以外の役割について、注目が集まっている。外界からの病原体の侵入を食い止める最大の「免疫器官」としてのはたらきだ。知られざる「腸の免疫パワー」とは、いかなるものなのか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

20年ぶりの万博で”桜”のリンクコーデを披露された天皇皇后両陛下(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA) 
皇后雅子さまが大阪・関西万博の開幕日にご登場 20年ぶりの万博で見せられた晴れやかな笑顔と”桜”のリンクコーデ
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
《実兄が夜空の下で独白》騒動後に中居正広氏が送った“2言だけのメール文面”と、性暴力が認定された弟への“揺るぎない信頼”「趣味が合うんだよね、ヤンキーに憧れた世代だから」
NEWSポストセブン
高校時代の広末涼子。歌手デビューした年に紅白出場(1997年撮影)
《事故直前にヒロスエでーす》広末涼子さんに見られた“奇行”にフィフィが感じる「当時の“芸能界”という異常な環境」「世間から要請されたプレッシャー」
NEWSポストセブン
第三者委員会からハラスメント被害が蔓延していたと指摘されたフジテレビ(右・時事通信フォト)
《フジテレビの“あしき習慣”》古くからあった“女子アナ接待”の実態、仕切りは人気ドラマのプロデューサー スポーツ選手との関係構築のため“利用”するケースも
NEWSポストセブン
天皇皇后両陛下は秋篠宮ご夫妻とともに会場内を視察された(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA) 
《藤原紀香が出迎え》皇后雅子さま、大阪・関西万博をご視察 “アクティブ”イメージのブルーグレーのパンツススーツ姿 
NEWSポストセブン
マンジャロは腹部に注射する
《美容クリニックで流行》糖尿病治療薬を使った“GLP-1ダイエット”に専門医が警鐘「安全性が不明」「医療倫理的に問題ある」
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
【独自】「弟がやったことだと思えない…」中居正広氏“最愛の実兄”が独白30分 中居氏が語っていた「僕はもう一回、2人の兄と両親の家族5人で住んでみたい」
NEWSポストセブン
2024年末に第一子妊娠を発表した真美子さんと大谷
《大谷翔平の遠征中に…》目撃された真美子さん「ゆったり服」「愛犬とポルシェでお出かけ」近況 有力視される産院の「超豪華サービス」
NEWSポストセブン
新田恵利(左)と渡辺美奈代があの頃の思い出を振り返る
新田恵利×渡辺美奈代「おニャン子クラブ40周年」記念対談 新田「文化祭と体育祭を混ぜたような感覚でひたすら楽しかった」、渡辺「ツアーも修学旅行みたいなノリ」
週刊ポスト
新政治団体「12平和党」設立。2月12日、記者会見するデヴィ夫人ら(時事通信フォト)
《デヴィ夫人が禁止を訴える犬食》保護団体代表がかつて遭遇した驚くべき体験 譲渡会に現れ犬を2頭欲しいと言った男に激怒「幸せになるんだよと送り出したのに冗談じゃない」
NEWSポストセブン
地元の知人にもたびたび“金銭面の余裕ぶり”をみせていたという中居正広(52)
「もう人目につく仕事は無理じゃないか」中居正広氏の実兄が明かした「性暴力認定」後の生き方「これもある意味、タイミングだったんじゃないかな」
NEWSポストセブン
『傷だらけの天使』出演当時を振り返る水谷豊
【放送から50年】水谷豊が語る『傷だらけの天使』 リーゼントにこだわった理由と独特の口調「アニキ~」の原点
週刊ポスト