食品のCMは飲料水、冷凍食品、お菓子などジャンルは幅広いが、最近、とくに花盛りなのがお米のCMだ。有名タレントを起用したものから、一風変わったアイディアのものまでさまざま。コラムニストのペリー荻野さんがそんなお米CMの傾向を分析する。
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最近のテレビを見ていて「力が入ってる」と感じるのが、お米CMだ。超有名どころでは、『あきたこまち』。「食べまくる篇」では、高橋優が巻き舌で熱唱する楽曲『白米の味』をバックに、若手女優の小芝風花が、茶碗に盛られた炊きたてのあきたこまちをハフハフしながら、ひたすら食べまくる。
よく見れば、ほっぺにはご飯粒がひとつ。面白いのは、CMの最後に「湯気はCM上の演出ではありません。実際に上がったものです」「小芝風花さんは撮影のためにお昼ご飯を抜いてきました」「テイクは25回重ねています」などと注釈画面が出ること。文字が細かくてとても数秒では読み取れないのも、気になった人が動画検索などしてまたこのCMを見てもらおうという作戦だろう。
一方、北海道のブランド米『ゆめぴりか』と『ななつぼし』はマツコ・デラックスと寺田心のしっとり芝居仕立て。マツコが和服で女将を務める小料理屋にふと立ち寄った寺田心が「ゆめぴりかってなんですか」と尋ねると、女将がそっと「おいしいお米の名前よ」と伝えるという仕掛けである。
そして、日本一、世界一はおろか「宇宙最強米への道」を目指したのが、岩手の『銀河のしずく』である。純情産地いわて宣伝本部長に就任したのんを中心にカミナリやANZEN漫才ら芸人たちも駆けつけ、「植えるぞ~!」と実際に田植えからスタート。