神社や寺に奉納する絵馬は、基本的に健康や幸せを祈願するためのもの。しかし、日本全国に点在する縁切りスポットでは、近親者への憎悪と怨念に満ちた願いを綴った絵馬がズラリと奉納されていた。
〈夫が無間地獄に落ちますように〉
〈義母が一刻も早く死にますように〉
こんな物騒な文字が記された絵馬が並ぶのは、栃木県足利市にある「門田稲荷神社」。源義家が戦勝祈願のため創建したと伝えられる「下野國一社八幡宮」の境内にあり、「榎木稲荷神社」(東京)、「伏見稲荷大社」(京都)と並ぶ「日本三大縁切り稲荷」のひとつに数えられる。
ここでは人間関係や病気、ギャンブルなどと縁を切りたい人が“願望”を絵馬に書き込んで御社殿の脇に奉納するのだが、先の絵馬のように、縁を切りたい相手に“呪いの言葉”を投げかけるものが多い。
中でも目立つのが、夫婦の縁切りを望むものだ。
〈夫との離婚が早く成立し、お互い別々の道を幸せに歩めますように〉
〈夫●●(編集部注・絵馬では実名、以下同)が養育費月々5万円や娘との面会交渉に納得して、離婚調停がスムーズに進みますように〉